「GALLERY HINOKI ART FAIR ⅩⅥ」出展作品のご紹介-"peer(ピア)"

すっかり更新が滞ってしまいましたが、８月初旬に開催されたギャラリー檜「GALLERY HINOKI ART FAIR ⅩⅥ」への出展作品のご紹介です。

今回の新作には、"peer(ピア)"というタイトルをつけました。



peerというのは、同等のもの、とかそんな意味を持つ単語です。同輩、同僚、同級生なんかを表したりします。
「同じようなひと」が集まること、またその場について、ここしばらくとにかく悶々と考えるような機会がありました。
とある「同じようなひと」が集まる集団があったとして、その調和を乱す人、それを許せない人、別にどうでもいいけどそれなりにやる人・・見た目は同じようでもその中身は一つひとつ手描きした丸みたいに、ちょっとずつ形が違う。
息が詰まるような居心地の悪いその場所を飛び出した先に、とても居心地の良い天国のような場所を見つけたりするのだけれど、それは私と全く考え方や価値観の違う別の誰かにとっては、地獄のような場所なのかもしれない。
「誰かにとっての天国が私にとっての地獄だったみたいに、私にとっての天国が誰かにとっての地獄になることもあるんだ」と気付いたときに、色と集団をテーマにしたものをつくりたいと思いました。



あまり混ざり合わないような強い色を重ねて、でもやっぱり窓辺なんかにに置いて見ていたくなるような色を生み出せたらいいなと思って、４つの原色を透明なアクリル板に乗せてつくりました。

今このブログのトップの画像になっているのは、うちの窓辺に置いて撮った写真です。
いつか「モニュメント」のシリーズと合わせて、日の光や照明でライティング出来る場所に展示してみたいです。



アクリル板、水性塗料　W200×H203×150mm　2014年8月制作